生活保護を受給していても結婚できる？結婚する際の手続きや廃止される場合を徹底解説

「生活保護を受けているけれど、
結婚はできるの？」
「結婚したら支給は止まってしまうの？」

こうした不安や疑問を抱えている方は少なくありません。

この記事では、生活保護受給者と結婚の関係についてわかりやすく丁寧に解説していきます。

恋愛や結婚といった人生の大切な選択を前向きに進めるために、ぜひ参考にしてください。

【大前提】生活保護受給者でも結婚は問題なくできる！

結婚は憲法で保障された基本的人権の一つであり、誰もが自由にその意思に基づいて結婚する権利を持っています。

生活保護の条件から見ても結婚することは何も問題ありません。

結婚する際の手続きの流れについて詳しく見る▽

ただし、相手が外国人である場合や障害者である場合には事前にケースワーカーに相談する必要▽があります。

結婚後に生活保護が継続されるのか、減額されるのか、はたまた打ち切られるのかについては、次のセクションで書いています。

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結婚したら生活保護をやめる必要がある？

重要なのは、「結婚によって世帯収入がどのように変化するか」です。

結婚しても生活保護が継続される場合

結婚後も生活保護が継続されるケースは、主に「世帯収入が結婚後も最低生活費を下回る場合」です。

たとえば、以下のような場合には継続される可能性が高いでしょう。

【結婚後も生活保護が継続されるケース】
・夫婦の合算収入が最低生活費に届かない
・結婚相手が無職で収入がない
・結婚相手が非正規雇用で収入が低い

結婚相手が障害を抱えていて就労が困難な場合や、持病があって医療費がかさむ場合など、生活保護が必要と判断されるケースがあります。

自治体は、結婚後の世帯収支全体を再評価したうえで支給の継続可否を決定します。

そのため、結婚を理由に自動的に打ち切られることはありません。

結婚したら生活保護費が減額される場合

結婚後に生活保護が打ち切られるほどではないものの、支給額が一部減額されるケースもあります。

これは、結婚によって夫婦世帯となり、生活にかかる費用が個別よりも少なく済むと判断されることがあるためです。

宇都宮市で結婚した場合、結婚後の一人当たりの受給額は独身時代と比べて約3.8万円ほど減ります。

宇都宮市の 場合	結婚前	結婚後
総生活保護の受給額	117,430円	158,990円
一人当たりの受給額	117,430円	79,500円

このように、打ち切りには至らないが、夫婦の収支バランスを見直した結果として、生活保護費が調整・減額される可能性がある点には注意が必要です。

減額された後も生活が成り立たない場合は、扶助の種類（住宅扶助、医療扶助など）を個別に申請・調整することもできます。

結婚したら生活保護が打ち切られる場合

結婚相手の収入によっては、生活保護が打ち切られることがあります。

どちらか一方に十分な経済力があれば、もう片方を十分に扶養できると判断されるためです。

【特に打ち切られる可能性が高いケース】
・正社員として働いている相手と結婚した
・一定以上の貯蓄がある

この場合、打ち切りが決定した後に「辞退届」をケースワーカーに提出する必要があります。

生活保護の辞退手続きをする方法を見る▽

生活保護受給者が結婚する場合の手続きを解説

生活保護を受給している人が結婚する際には、通常の婚姻届の提出に加えて、福祉事務所への報告や手続きが必要です。

以下では結婚する詳しい流れをステップ形式で見ていきましょう！

Step 1… 婚姻届を提出する

ご結婚おめでとうございます！

まずは、一般の結婚と同様に、市区町村の役所に婚姻届を提出します。

Step 2… 福祉事務所（ケースワーカー）へ報告する

婚姻届を提出したら、速やかに福祉事務所または担当のケースワーカーに結婚したことを報告します。

福祉事務所が世帯の再審査を行い、生活保護の支給継続・減額・停止のいずれかが判断されます。

その判断材料として、以下のStep３の書類を準備して後日提出します。

Step 3… 必要書類を提出し、生活保護の必要性が再評価される

福祉事務所からの指示に従って、以下のような書類を提出します。

【必要書類】
・婚姻届受理証明書または戸籍謄本
・配偶者の収入証明書
　→ 給与明細や源泉徴収票
・世帯の住民票
　→世帯全員分

結果については通知書などで正式に伝えられます。

Step 4… 変更後の生活に対応しながら結婚生活スタート！

生活保護の必要性が再評価された後は、「生活保護継続△」「生活保護費の減額△」「生活保護の打ち切り△」のいずれかが決定されます。

もし結婚相手の年収が高いなどの理由で打ち切りが決定されれば、「辞退届」を提出しなければなりません。

辞退届の提出の仕方については以下のセクションで書いています。

結婚後に生活保護が継続される場合にもらえる金額について詳しく見る▽

生活保護に関することならば、なんでもお気軽にご相談ください。生活保護のプロフェッショナルが真摯にお答えいたします。

結婚後生活保護をやめる場合の辞退手続きの仕方

自力で生活できる見通しが立った場合には、自主的に保護を辞退する必要があります。

以下では、生活保護をやめる場合の流れをステップ形式で見ていきましょう！

結婚後も生活保護を受給する際の注意点をみる▽

Step 1… ケースワーカーに廃止する旨を伝える

まず最初に行うべきなのは、担当ケースワーカーに生活保護を辞退したいという意思を伝えることです。

生活保護は「自ら辞退する」ことも可能な制度です。

Step 2… 生活保護辞退届を提出する

ケースワーカーに意思を伝えた後は、
正式に「生活保護辞退届」を提出します。

記入する主な内容は、以下の通りです。

【辞退届に書く内容】
・辞退理由（結婚や就労など）
・氏名・住所
・辞退希望日

【辞退時の注意点】
もしも月の途中で生活保護を辞退した場合、その月に受け取った生活保護費は返還しなければならなりません。

また、この辞退届は福祉事務所に所定の書式があるため、書き方が分からない場合はほごらんどの職員がサポートいたします。

お気軽にお問い合わせください。

Step 3… 生活保護が廃止され、新しい人生がスタートする

辞退届を提出し、ケースワーカーによる確認が済むと、生活保護は正式に廃止されます。

これにより、生活保護制度の利用は終了となり、自力での生活がスタートします。

万が一何か不安なことがあれば、生活保護を一度廃止した後でも問題ありませんので、ぜひほごらんどへお悩みをご相談ください。

結婚後も生活保護を受給する場合の注意点

結婚後に生活保護を継続して受ける場合、いくつかの重要な注意点があります。

注意点① 引っ越す場合は移管手続きが必要

引越しで他の地域へ引っ越しても引き続き生活保護を利用できます。

ただし、引っ越す際には移管（いかん）手続き
をする必要があるのです。

移管手続きとは…
現在の福祉事務所の管轄地域から他の福祉事務所の管轄地域へ、生活保護の管轄を移す手続きです。
引っ越しに伴う手続きとして行われます。

そのため、引っ越しをする際は必ず福祉事務所のケースワーカーに相談してから行いましょう！

生活保護を受けている際の引越しについては以下の記事で詳しく書いています▽

注意点② 結婚を理由とする引越しは費用が支給されない

生活保護では、やむを得ない事情での転居（例えば、住居の老朽化や家主都合の退去など）については、引越し費用が住宅扶助として支給されます。

しかし、結婚を理由とする引越しは「自己都合による転居」とみなされるため、原則として
引越し費用の支給対象外です。

つまり、場合によっては以下の費用が全て自費になることがあるのです。

【自費になる可能性がある費用】
・敷金・礼金
・引越し業者代
・クリーニング代

また、ほごらんどではご結婚された夫婦を対象に、無償＆即入居可能な賃貸を提供しています（※）。

ぜひ一度下記ボタンよりお問合せください。

（※）両者とも生活保護を受給する場合に限る

結婚する場合にケースワーカーに相談が必要なケース

生活保護を受給している状態で結婚を考える場合、結婚そのものは自由です。

しかし、ケースワーカーへの事前相談が必須となるケースもあります。

ケース① 結婚相手が外国人

そのため、配偶者が生活保護制度の対象外であった場合、世帯収入として認められず、生活保護の取り扱いが複雑になります。

よって、結婚後の支援体制や生活設計について事前に福祉事務所と調整することが不可欠です。

また、在留資格変更の手続きも同時に発生する可能性があります。

ケース② 結婚相手が障害を持っている

結婚相手が障害を抱えている場合、すでに障害者手帳を持ち、障害年金や他の福祉サービスを受けている可能性があります。

こうした状況では、新たに「世帯全体」での扶助の見直しが必要になるため、以下のような生活保護の内容が変更される場合があります。

【変更の可能性があるもの】
・医療扶助の範囲
・櫃王に応じた介護扶助の適用
・住宅扶助の増額

ケースワーカーに障害の程度や支援内容を共有し、適切な制度を併用できるように手配してもらうことが、安定した結婚生活の第一歩になります。

何かお困りごとがありましたらほごらんどの無料＆匿名LINE相談をご利用ください。

結婚についてみんなの気になることを解説

疑問① 生活保護のことは結婚相手にバレる？

婚姻届を出す際にも、生活保護の受給歴が記載されることはないため、役所の手続きだけで相手にバレることはありません。

ただし、結婚して同居することになると福祉事務所に相手の収入情報や住民票の提出が求められます。

つまり、結婚して一緒に住む場合には、生活保護を受給している事実を隠し通すことは難しいのが現実です。

信頼関係を築くうえでも、早めに話しておく方が安心です。

疑問② 生活保護受給者が妊娠したらどうなる？

生活保護を受けている間に妊娠した場合、基本的にはそのまま生活保護を継続できます。

妊娠した場合には、必要に応じて以下のような費用が支給されることがあります。

さらにいろいろなサービスを受けられる可能性もありますので、妊娠が分かった時点で早めにケースワーカーに相談しましょう。

疑問③ 生活保護受給者同士が結婚したらどうなる？

生活保護を受けている人同士が結婚する場合、それぞれが単身で受給していた生活保護が、結婚を機に「一つの世帯」としてまとめて再計算されることになります。

これは、生活保護が「世帯単位」で支給される制度であるためです。

結果として、結婚後の支給総額は単身時よりも減額されるケースが多く見られます。

以下は、宇都宮市内の生活保護受給者同士が結婚した場合のシミュレーションです。

宇都宮市の 場合	結婚前	結婚後
総生活保護の受給額	月々117,430円	月々158,990円
一人当たりの受給額	117,430円	79,500円

上記のような例では元々月々13万円ほど受給していたのに対し、結婚後は一人当たり約7.9万円に減額しました。

疑問④ 結婚後に生活保護が継続される場合、いくらもらえるの？

結婚後に生活保護を継続して受ける場合、結婚したこと自体が支給額を直接的に増減させるわけではありません。

大切なのは、「結婚によって世帯構成が変わる」ことで、生活保護費の基準額が「二人世帯」として再計算されるという点です。

東京都23区に住む50代夫婦の場合、最低生活費は 174,418円となります。

級地区分	1級地 -１
① 生活扶助額	119,718円
② 住宅扶助額	53,700円
特例加算	1,000円
支給額概算（①＋②＋特例加算）= 174,418円

【まとめ】生活保護受給者でも問題なく結婚できる！

この記事では、以下のようなことがわかりました。

生活保護を受給していても結婚は問題なくできますが、その際にはケースワーカーへの報告が必要です。

生活保護に関して何か不安なことや疑問があれば、なんでもお気軽にほごらんどにお問い合わせください。

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本セクションでは生活保護のメリットを説明した後、ほごらんどの魅力的なサポートサービスを徹底的にご紹介します。

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生活保護の大きなメリット

生活保護には、大きなメリットが以下のように2つあります。

メリット① お金に悩まなくて済む

生活保護を受給する1つ目にして最大のメリットが、お金に悩まなくて済むことです。

以下は、生活保護を受けることで無料で提供されるサービスやものの例です。

このように、基本的な最低限度の生活を送る上で必要となる費用は全て国が負担してくれます。

メリット② 人生を再スタートさせるための時間ができる

二つ目の大きなメリットが、生活保護を受けることによって人生を再構築するための時間的余裕が生まれることです。

そのため、生活保護脱却後の人生設計のための資格勉強や、自分の人生を見つめ直すための時間が大いにあるのです。

生活保護を受給していた神奈川県在住のH.Iさんは、生活保護期間中に宅建士の資格を取ることに成功し、今では立派に自立した生活を送っています。

自分の人生を再スタートさせるためにも、一度生活保護を受けるのも一つの手なのです。

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生活保護の結婚についてよくある質問

生活保護受給者は結婚できない？

いいえ、生活保護を受けていても恋愛は自由です！

結婚する場合には生活保護費が変わる場合があります。

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生活保護は結婚していてももらえる？

はい、生活保護は結婚していても受け取ることができます。

ただし、生活保護は「世帯単位」で支給額が決まるため、配偶者に収入や資産がある場合は、その分を考慮したうえで受給の可否や金額が判断されます。

生活保護を受けながら結婚する際にはいくつかの注意点があるのでお気をつけください△

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