高齢者の生活保護の条件は？ケース別の金額、生活保護費も詳しく解説

このような悩みでお困りの方も多いのではないでしょうか。

高齢者でも生活保護を受けるための条件は変わりません。今回は高齢者の生活保護の条件やケース別の受給金額、申請方法について解説します。

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高齢者が生活保護を受けるための条件

高齢者が生活保護を受けるための条件について解説します。高齢者が生活保護を受けるための条件は以下の通りです。

収入の種類や働いているかどうかは関係ありません。収入が少なくて生活に困っていれば誰でも生活保護の対象になるので、今よりも豊かな生活をしたい方はぜひ受給しましょう。

収入が最低生活費に満たない

収入が最低生活費を超えていると生活保護を受給できません。逆にこれさえ満たしていれば生活保護を受給できます。

最低生活費とは、健康で文化的な最低限度の生活を送るために必要となる費用のことです。最低生活費は住む場所は世帯人数によって変わってきます。詳しい情報は以下の通りです。

級地	地域
1級地-1	東京都23区内、八王子市、立川市、武蔵野市、三鷹市、横浜市、名古屋市、京都市、大阪市、神戸市
1級地-2	武蔵村山市、青梅市、札幌市、仙台市、所沢市、千葉市、福岡市
2級地-1	羽村市、あきる野市、函館市、金沢市、豊橋市、奈良市
2級地-2	夕張市、長岡市、佐世保市
3級地-1	日の出町、檜原村、奥多摩町、八戸市、米沢市、栃木市、富士宮市、伊勢市、中津市
3級地-2	1級地-1〜3級地-1以外の市町村

	1級地-1	1級地-2	2級地-1	3級地-1
1人	130,010円	127,420円	116,460円	109,330円
2人	187,490円	183,360円	169,490円	159,310円
3人	236,934円	231,550円	214,290円	201,410円
4人	278,990円	272,990円	252,810円	237,810円
5人	316,010円	309,010円	286,010円	269,110円

上記の最低生活費より世帯収入が下回っていれば生活保護を受給できます。ただし、給与以外の年金や保険金、相続なども収入に含まれるため注意が必要です。

例｜70歳都内一人暮らしの場合、最低生活費が約13万になります。

年金を6万円もらっているとすると、
13万－6万＝7万円になるので支給額は7万円となります。

申請時には収入だけでなく、貯金や資産、不動産の所有状況なども確認されます。

生活保護と年金について詳しく知りたい方はこちらで詳しく解説しています▼

資産を持っていないこと

資産を持っていると生活保護の受給は難しいです。資産の例は以下の通りです。

現金、預貯金、不動産、自動車

上記を所有している場合、これらを生活費に充てることが求められます。

しかし、すべての資産が無条件に処分対象となるわけではなく、一定の条件下で保有が認められるケースも存在します。​

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病気やけがなどやむを得ない状況

生活保護を受給するためには病気やけがなどやむを得ない状況というのが条件となります。単に「仕事が見つからないから働けない」「働きたくない」といった理由では申請は難しいです。

もし病気やケガなどやむを得ない状況ではないけど、生活保護を受給したいという方はほごらんどにご相談下さい。ほごらんどは生活保護の申請通過率99%なので、どんな状況でもほぼ確実に受給できます。

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親族から援助を受けれない

親族から援助を受けれる場合は原則生活保護を受給できません。生活保護では、公的支援を受ける前にまずは親族からの支援が優先されます。親族から支援してもらって、生活できる人は受給対象になりません。

民法第877条第1項でも家族からの援助を受けれる場合、生活保護ではなく扶養義務者の援助を優先するべきと明記されています。
※参考：厚生労働省「生活保護制度について」

他に公的な支援を受けれない

生活保護は、日本における社会保障制度の中でも最終的な支援制度と位置付けられています。なので他の公的支援を受けれる場合は生活保護を申請できません。

生活保護以外の公的支援は以下にまとめました。

特に年金、障害年金、介護保険などは高齢者の方の負担が軽減されるような制度になっています。

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【ケース別】高齢者の生活保護受給金

ここではケース別の生活保護受給金額について解説します。地域や年金受給額で、生活保護の受給金額が変わってきます。

ケース1：68歳の単身世帯(東京23区在住)

68歳の単身世帯で以下の条件の場合は、下記のように受給できます。

・年金：月65,000円
・持ち家なし(賃貸暮らし)

内容	金額(概算)
生活扶助	約76,800円
住宅扶助	上限53,700円(実際の家賃に応じて)
最低生活費	130,580円
130,580円－65,000円(年金)＝65,580円

このように、最低生活費から年金を差し引いた額が生活保護受給金額になります。

ケース2：75歳の単身男性（東京都23区在住）

・年金：月65,000円
・持ち家なし(賃貸暮らし)

内容	金額(概算)
生活扶助	約78,0000円
住宅扶助	上限53,700円(実際の家賃に応じて)
最低生活費	合計：131,700円
131,700円－50,000円(年金)＝65,580円

ケース3：65歳以上の夫婦世帯(神奈川県横浜市在住)

・年金：なし
・持ち家なし(賃貸暮らし)

内容	金額(概算)
生活扶助	約119,916円
住宅扶助	上限64,000円
最低生活費	合計：183,916円
収入がないため、183,196円

ケース4：75歳の単身男性（東京都23区在住）

・年金：月5万円
・持ち家なし(賃貸暮らし)

内容	金額(概算)
生活扶助	約78,000円
住宅扶助	上限53,700円
最低生活費	合計：131,700円
131,700円－50,000円(年金)＝81,700円

ケース5：後期高齢者の夫婦（東京都23区）

・年金：なし
・持ち家なし(賃貸暮らし)
・76歳夫＋75歳夫婦

内容	金額(概算)
生活扶助	約120,000円
住宅扶助	上限64,000円
最低生活費	合計：184,000円
支給額	全額支給＝184,000円

後期高齢者は医療費がほぼ無料であり、就労義務もないため若年者より条件がやや緩くなります。

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高齢者の生活保護の申請方法について解説

高齢者が受給できる生活保護の8つの扶助

生活保護の最低生活費の金額は、以下の8つの扶助で対象となる項目の合計金額です。

8つの扶助では、生活費だけでなく、医療費や教育費、出産費用、葬祭費用まで幅広く支援されます。

扶助の種類	内容	対象となる費用
1.生活扶助	日常生活に必要な費用	食費、衣料費、光熱費、日用品費
2.住宅扶助	安定した住居の確保	家賃、敷金、引っ越し費用
3.教育扶助	子どもの学びを支える	学用品費、給食費、修学旅行
4.医療扶助	病気やケガの治療費	診察料、薬代、入院費
5.介護扶助	高齢者や障害者の介護費用	介護サービス、福祉用具レンタル費
6.出産扶助	出産にかかる費用 分娩費	分娩費、入院費、新生児用品
7.生業扶助	自立に向けた支援	就職活動費、技能習得のための費用
8.葬祭扶助	葬儀に必要な費用	火葬費、埋葬費、葬儀費用

1.生活扶助

生活扶助は、すべての生活保護受給者が対象となります。

食費や日用品など、日常生活に必要な基本的な費用を支給され、世帯人数や年齢構成によって金額が異なります。

2.住宅扶助

住宅扶助は賃貸住宅に住んでいる人が対象となります。

家賃や敷金、引っ越し費用などがカバーされ、居住地によって上限金額が設定されています。

3.教育扶助

義務教育中の子どもがいる世帯が対象です。学用品、給食費、修学旅行費などの教育費を支給されます。

子どもの人数と学年によって支給額が異なるので注意しましょう。

4.医療扶助

病気やケガの治療が必要な人が対象となります。診察料、薬代、入院費、手術費用などが全額支給され、医療機関での支払いは全て不要となります。

5.介護扶助

要介護認定を受けている高齢者や障害者が対象です。介護保険の自己負担分が補助され、介護サービスの利用費用や福祉用具のレンタル費などが支給されます。

6.出産扶助

妊娠・出産を控えている人が対象となります。出産に関する費用が広くカバーされており、分娩費、入院費、新生児用品などの費用が支給されます。

7.生業扶助

就労や自立を目指す人が対象となります。自立を支援するためのサポートとして就職活動費、職業訓練の受講料、通勤費などが支給されます。

8.葬祭扶助

生活保護受給者が亡くなった場合に、火葬費、埋葬費、葬儀費用といった最低限の葬祭費用を負担します。

扶助の内容や金額は、個人の状況や世帯構成により異なるため、必要な扶助を正確に理解して申請することが大切です。

高齢者が生活保護を受給する際の注意点

高齢者が生活保護を受給する際の注意点について紹介します。

注意点を知らないと、生活保護を受給できなかったり、生活保護が廃止になってしまいます。

最低生活費以上の収入を得ない

生活保護を受給する場合、世帯収入が最低生活費を超えないことが最大の条件となります。

高齢者だと、年金を受給している方が多いです。年金は収入とみなされるので、年金が最低生活費を超える場合は生活保護を受給できません。

自分が生活保護を受給できるか知りたい方は生活保護受給診断をしましょう。生活保護の知識がなくても最短20秒で受給可否がわかるので非常におすすめです。

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収入や生活の変化はきちんと報告する

収入の増加や結婚など、生活に変化があった場合は必ず報告しましょう。収入が増えて最低生活費を超えれば、生活保護を受給する必要がなくなります。

そのような場合はすぐにケースワーカーに報告しなければいけません。ケースワーカーに報告せずに生活保護を受給し続けた場合、生活保護が廃止になってしまいます。

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入居できない老人ホームがある

生活保護では施設の入居費用やサービス費が「扶助の上限額」以内でなければ原則として認められません。
老人ホームの種類と特徴は以下の通りです。

老人ホームの種類	生活保護で入居可能か	ポイント
特別養護老人ホーム	入居可能	低所得者優先
介護老人保健施設	条件付きで可	原則、在宅復帰が目的の施設
有料老人ホーム	一部可	生活保護受給者を受け入れている施設に限る
サービス付き 高齢者向け住宅	一部可	家賃・サービス費が上限ないなら可能

「生活保護受給者OK」の老人ホームは自治体や地域によって少ないのでケースワーカーや地域包括支援センターと相談しながら探す必要があります。

ほごらんどならあなたに老人ホームを紹介可能です。老人ホーム以外でも生活に関することで何かお困りのことがあれば下記のボタンからご相談ください。

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本セクションでは生活保護のメリットを説明した後、ほごらんどの魅力的なサポートサービスを徹底的にご紹介します。

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生活保護の大きなメリット

生活保護には、大きなメリットが以下のように2つあります。

メリット① お金に悩まなくて済む

生活保護を受給する1つ目にして最大のメリットが、お金に悩まなくて済むことです。

以下は、生活保護を受けることで無料で提供されるサービスやものの例です。

このように、基本的な最低限度の生活を送る上で必要となる費用は全て国が負担してくれます。

メリット② 人生を再スタートさせるための時間ができる

二つ目の大きなメリットが、生活保護を受けることによって人生を再構築するための時間的余裕が生まれることです。

そのため、生活保護脱却後の人生設計のための資格勉強や、自分の人生を見つめ直すための時間が大いにあるのです。

生活保護を受給していた神奈川県在住のH.Iさんは、生活保護期間中に宅建士の資格を取ることに成功し、今では立派に自立した生活を送っています。

自分の人生を再スタートさせるためにも、一度生活保護を受けるのも一つの手なのです。

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高齢者の生活保護の条件に関するよくある質問

年金をもらっている人でも生活保護を受けれますか？

最低生活費を超えていなければ年金を受け取っていても生活保護受給できます。地域によって最低生活費は異なるので、自分が住んでいる地域の最低生活費を確認しましょう。

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75歳以上の生活保護の金額はいくらですか？

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年金が月10万円で生活保護受給できますか？

年金が10万円でも生活保護は受給できます。東京23区内なら最低生活費が約13万円なので、13万－10万円=3万円受給できます。

生活保護で支給されるのは、最低生活費から年金などの収入を差し引いた金額になります。よって年金10万円の場合、地域によってほとんど生活保護費を受給できないこともあります。

詳しくはこちらの記事で解説しています。

ほごナビ

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