【生活保護】入学準備金は支給される！教育扶助と生業扶助をまるごと解説

生活保護を受給中の方にとって、子どもの入学時期は経済的な不安が特に大きくなる時期です。

生活保護制度では、入学準備金として教育扶助や生業扶助の一部で入学に必要な費用をサポートする制度があります。

この記事では、生活保護受給者の入学準備金について支給額から申請方法まで解説します！

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生活保護受給者は入学準備金を受給できる！

生活保護受給者は、子どもの入学準備金を受給できます。

子どもが小学校及び中学校に入学する際は「教育扶助」から、高校に入学する際は「生業扶助」から入学準備金が支給されます。

入学準備金は、制服や教科書、学用品など入学時に必要となる様々な費用をカバーします。

＊教科書などは「教材費」が別途支給される

生活保護受給者は申請手続きを行うことで、これらの費用負担を軽減できる重要な支援を受けられます。

自動的に支給されるわけではないため、適切な申請手続きが必要です。
入学準備金の申請方法をみる▽

【生活保護】入学準備金の支給金額

入学準備金の支給額は、入学する学校の種類によって異なります。

入学準備金の金額は〈提出された領収書の金額〉または〈支給金額の上限〉のどちらか安い方が支給されます。

学校種別	入学準備金の金額(上限)
小学校	64,300円以内
中学校	81,800円以内
高校	87,900円以内

入学準備金の上限額は、お住まいの地域や学校の地域に関わらず、全国一律になっています。

一般的に中学校入学時の方が、制服代や部活動用品代などが必要となるため、支給額も高く設けられています。

また生活保護受給者はシングルマザーの場合、母子加算が適用され、プラスアルファで保護費を受給できます！詳しくは以下の記事をご覧ください。

入学準備金の支給方法

入学準備金の支給は、原則として現金支給となります。

支給後は、入学準備金が適切に使用されたかどうかの確認が行われます。ランドセルや制服など、入学準備金を使って購入した際には必ず領収書を貰うことを忘れないようにしましょう！

入学準備金の支給条件

入学準備金の支給を受けるためには条件を満たす必要があります。

また、入学準備金の支給には制服やランドセルを購入した際の領収書が必要になります。

領収書がなければ受給ができなくなるので、購入の際には必ず領収書を貰うようにしましょう。

「まだ生活保護を受給していないけど、今検討している…」という方は以下の記事で、生活保護の受給条件をご確認ください！

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生活保護の入学準備金の申請方法

原則としては、先に制服等を購入してから領収書を持って申請する必要がありますが、貯金がなく事前に購入できない場合は、見積書を提出すれば前もって支給してもらうこともできます。

「まだ生活保護を受給していない…」という方は、ご自身が生活保護を受ける要件を満たしているかお調べする必要があります。

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入学準備金以外で受給できる費用

教育扶助や生業扶助には、入学準備金以外にも受給できる費用が設けられています。ここでは、教育扶助と生業扶助に分けて解説していきます。

教育扶助の場合(小学校・中学校)

教育扶助は小学校と中学校在学中の子どもがいる生活保護受給世帯に対して、学習に必要な様々な費用が支給されます。

教育扶助の場合、入学準備金以外にも以下の項目でお金が支給されます！

項目	用途	金額
基準額	特に定められていないが、文房具などを購入する際に使用される	小学生：2,600円 中学生：5,100円
教材費	教科書、辞書、リコーダーなど	実費支給(上限あり) 小学校：11,600円以内 中学校：22,700円以内
学級費	学級費やPTA会費など	小学校：850円 中学校：770円
給食費	給食費用	実費支給
交通費	通学の際にバスや電車を利用する場合の交通費	実費ではあるが一番安価なルートを選ぶ必要がある
学習支援費	部活動やクラブ活動にかかるお金	実費支給(上限あり) 小学校：16,000円以内 中学校：59,800円以内

教育扶助の支給項目には、基本的な教材費、給食費などが含まれています。

修学旅行費用は教育扶助からは支給されませんが、就学援助制度を利用することによって全額受給できます

生業扶助の場合(高校)

高等学校段階になると、教育扶助から生業扶助の「高等学校等就学費」に制度が切り替わります。

これは高等学校教育が義務教育ではないことから、将来の職業能力向上を目的とした生業扶助の枠組みで支援が行われるためです。しかし、支援の内容や水準は教育扶助と同様に充実しています。

項目	用途	金額
学用品費	学用品や通学用品など	月額5,300円
教材費	教科書や授業で使用する楽器など	実費支給
学級費	学級費や生徒会費	月額1,780円以内
入学料	入学金	実費支給 ※私立学校の場合は公立高校の額が上限
通学費	自転車を含む通学のための交通費	実費支給
学習支援費	部活動やクラブ活動にかかるお金 (大会参加費や合宿費も含む)	84,600円
受験費	受験にかかるお金	30,000円まで (複数回受験した場合は原則として２校目まで)

高等学校等就学費には、入学料、授業料、施設設備費、教科書代、学用品費、通学費、校外活動費、生徒会費、PTA会費などが含まれます。

これらの費用は実費支給が原則となっており、実際に支払いが必要となった金額が支給されます。ただし、一部の項目については上限額が設定されています。

【生活保護】高校卒業後はどうなる？

高校卒業後に大学や専門学校への進学を希望する場合、生活保護制度からの直接的な学費支援は原則として受けられません。

進学を実現するためには奨学金制度の活用が必要不可欠となります。

生活保護受給世帯の子どもは奨学金の優遇措置を受けられることが多く、進学への道筋を確保できます。

日本学生支援機構の奨学金では、生活保護受給世帯は無利子の優先採用対象となり、給付型奨学金の受給可能性も高くなります。

また、各大学独自の奨学金制度や地方自治体の奨学金制度も、生活保護受給世帯に対して手厚いサポートを提供している場合が多くあります。

子どもが大学に進学する場合は世帯分離が必要

子どもが高校卒業後に大学等に進学をする場合、
生活保護制度上の特別な手続きとして「世帯分離」が必要となります。

世帯分離により進学する本人は生活保護の対象外となりますが、奨学金やアルバイト収入で生活することが前提となります。

残された家族は引き続き生活保護を受給できるため、家族全体の生活保護が停止されることはありません。この制度により、子どもの進学と家族の生活保護受給の両立が可能となっています。

【この記事のまとめ】生活保護の入学準備金

生活保護受給者でも、子どもの入学準備金は確実に受給することができます。

小学校・中学校では教育扶助として、高等学校では生業扶助として、それぞれの学校段階に応じた適切な支援が提供されています。

高校卒業後の進学については、奨学金制度の活用と世帯分離手続きが必要となりますが、適切な準備により経済的困窮が理由で進学を諦める必要はありません。

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生活保護の大きなメリット

生活保護には、大きなメリットが以下のように2つあります。

メリット① お金の負担が軽減する

生活保護を受給する1つ目にして最大のメリットが、お金の負担が軽減するです。

以下は、生活保護を受けることで支援されるサービスやものの例です。

このように、要件を満たした場合、最低限度の生活に必要な費用について、制度に基づく支援を受けることができます。

メリット② 困窮者の最後のセーフティーネット

二つ目の大きなメリットが、生活保護を受けることによって人生を再構築するための時間的余裕が生まれることです。

そのため、生活保護脱却後の人生設計のための資格勉強や、自分の人生を見つめ直すための時間が大いにあるのです。

生活保護を受給していた神奈川県在住のH.Iさんは、生活保護期間中に宅建士の資格を取ることに成功し、今では立派に自立した生活を送っています。

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生活保護の入学準備金に関するよくある質問

高校生の場合、生業扶助と教育扶助は何が違いますか？

高等学校段階では教育扶助ではなく、
生業扶助の「高等学校等就学費」として支援されます。

高等学校教育が義務教育ではないことから、将来の職業能力向上を目的とした生業扶助の枠組みで支援が行われています。

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生活保護の入学準備金に申請に必要な書類は何ですか？

福祉事務所で貰える申請書と、購入の際に受け取った領収書が必要になります。

また、高校生の場合は入学通知書や合格通知書の写しも必要になる場合があります。

生活保護受給者の入学準備金はいつ申請すればよいですか？

入学準備に必要なものを購入し、領収書を受け取った後に申請しましょう。

ただし、貯金がなく事前に購入できない場合は、見積書を提出すれば前もって支給してもらうこともできます。

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