【実体験】生活保護を受けて安心できたこと、生活がどう変わったか

「生活保護を受けたいけれど、その後の生活がどうなるのか不安で踏み出せない」そんな声を、私たちほごらんどは何度も耳にしてきました。

実際に受給された方も、最初は同じように不安でいっぱいでした。ですが、生活はどう変わったのか？ どんな安心を得られたのか？知りたい方も多いと思います。

今回は、実際に生活保護を受給した方のKさんの体験を紹介します。きっと、あなたの「もし自分も…」という想像を現実に近づけてくれるはずです。

ほごらんどの支援に対する感想

受給開始から3日後：初めて感じた「安心」

生活保護を受けて最初に訪れたのは、何とも言えない心の安堵でした。これまでは毎日のように「明日の食事はどうしよう」「お金が足りるだろうか」と考えながら過ごしていました。その重荷が、受給後すぐにすっと軽くなったのです。

特に印象的だったのは、スーパーに買い物に行ったときのことです。いつもの習慣で見切り品コーナーに足が向きかけた瞬間、「あ、もう無理して選ばなくてもいいんだ」と気づきました。そのとき、視界がぱっと開けたように感じました。

肉や野菜をかごに入れ、レジで「お金が足りるかな」と怯えずに会計を済ませられる。当たり前のことが、こんなにも嬉しいと感じたのは本当に久しぶりでした。

その夜は、久しぶりにお米と野菜を使った夕食をつくりながら、「これで人間らしい生活に戻れるんだ」と心から実感できたのです。

医療費の心配がなくなった安心感

生活保護を受けて一番安心したのは、医療費を気にしなくて良くなったことでした。これまでは体調が悪くても「病院代がもったいない」「薬代が高い」と我慢していました。

受給開始から1週間後、風邪をひいた時に初めて医療券を使って病院に行きました。受付で医療券を出すのは少し恥ずかしかったのですが、受付の方は特に変わった様子もなく「お大事に」と言ってくれました。

診察を受けて、薬をもらって、会計で「お疲れ様でした」と言われた時、お金の心配なく医療を受けられる安心感に、思わず涙が出そうになりました。

健康でいることの大切さを改めて実感し、定期健診も欠かさず受けるようになりました。「お金がないから我慢する」という選択肢がなくなったことで、自分の体を大切にできるようになったんです。

住まいの安定：代理納付の安心感

一家賃の代理納付制度は、想像以上に心の支えになりました。これまで毎月25日頃になると「今月の家賃、払えるかな」と不安で眠れない日が続いていましたが、その心配が完全になくなりました。

代理納付の手続きは、ケースワーカーさんが大家さんと直接やり取りしてくれて、私は特に何もする必要がありませんでした。「来月から家賃は直接お支払いしますので」と連絡してもらえて、大家さんからも「それなら安心ですね」と言ってもらえました。

一番ありがたかったのは、滞納していた2ヶ月分の家賃も、福祉事務所が大家さんと相談して分割で支払ってくれたことです。「これで追い出される心配がない」と思った時の安堵感は、言葉では表現できないほどでした。

光熱費についても、滞納分の相談に乗ってもらえました。電気やガスが止められる心配がなくなって、やっと「自分の家」として部屋でくつろげるようになりました。

夜、電気をつけて本を読んだり、お風呂にゆっくり浸かったりする時間が、こんなにも贅沢で幸せなことだったとは思いませんでした。住む場所が安定することで、精神的にも大きく安定したように感じます。

食生活の改善：栄養バランスを考えられる喜び

生活保護を受けて時間が経つにつれ、食事は「食べられる安心」から「体を気づかう食事」へと変わっていきました。

受給前は、1日1食、もやしやうどんだけに頼る生活。栄養が偏り、体調も常に優れませんでした。ですが受給後は、1日3食を意識し、肉・魚・野菜をバランスよく取り入れられるようになりました。

料理をするのも久しぶりで、最初はうまく作れませんでしたが、図書館で料理本を借りて勉強しました。簡単な野菜炒めから始めて、だんだん煮物や魚の煮付けなども作れるようになりました。

特に印象に残っているのは、受給開始から1ヶ月後に作った肉じゃがです。久しぶりに肉と野菜をたっぷり使った料理を食べて、「これが普通の食事なんだ」と改めて実感しました。

また、ほごらんどからは定期的に食料のサポートもいただきました。 ほごらんどの食料サポートは、お腹を満たす以上に「見守ってくれている安心感」がありました。

食事がきちんと取れるようになったおかげで、体力も少しずつ回復してきました。朝起きるのが楽になり、日中の集中力も上がりました。栄養不足だった頃は常に頭がぼーっとしていましたが、今ははっきりと物事を考えられるようになりました。

食べることは生きることの基本だと、身をもって学んだ経験でした。

精神的な安定：夜眠れるようになった

生活保護を受けて最も大きく変わったのは、夜ぐっすり眠れるようになったことです。受給前は毎晩「明日はどうしよう」「来週の食費は？」と考えて、2〜3時間しか眠れない日が続いていました。

受給開始から1週間ほど経った夜、久しぶりに朝まで熟睡できました。目覚めた時に「あ、今日も大丈夫なんだ」と思えることの安心感は、本当に大きなものでした。

睡眠がきちんと取れるようになったおかげで、日中の気分も安定するようになりました。これまでは常にイライラしていたり、些細なことで落ち込んだりしていましたが、心に余裕が生まれたように感じます。

ケースワーカーさんとの面談でも「表情が明るくなりましたね」と言われました。自分では気づかなかったのですが、周りから見ても変化は明らかだったようです。

精神的に安定したことで、将来のことを前向きに考えられるようになりました。「今日を生き延びる」ことで精一杯だった頃とは違い、「来月はこんなことをしてみよう」「半年後にはこうなりたい」と希望を持てるようになったんです。

社会との繋がり：孤立感からの解放

受給前は「誰にも頼れない」「一人で何とかしなければ」という孤立感に苛まれていましたが、生活保護を受けることで「社会に支えられている」という実感を持てるようになりました。

月1回のケースワーカーさんとの面談も、最初は緊張していましたが、今では貴重な相談の機会として楽しみにしています。「今月はいかがでしたか？」「何か困っていることはありませんか？」と気にかけてもらえることで、一人じゃないんだと感じられます。

また、区役所で開催されている就労支援のセミナーにも参加するようになりました。同じような境遇の人たちと話をする機会があり、「自分だけじゃない」という心強さを感じています。

生活に余裕ができたことで、近所の人とも挨拶を交わすようになりました。これまでは「生活保護を受けていることがバレたらどうしよう」と人目を避けていましたが、今は「一人の住民として」普通に地域に溶け込めています。

小さなことですが、コンビニの店員さんと「今日は暖かいですね」という会話ができることも、人とのつながりを感じられる大切な瞬間です。

お金の管理：計画的な生活ができるように

受給前は「今日のお金があるかないか」という状態でしたが、受給後は月単位で計画的にお金を管理できるようになりました。

ケースワーカーさんから「家計簿をつけることをお勧めします」と言われて、最初は面倒に感じましたが、やってみると意外に楽しく、お金の流れが見えるようになりました。

生活扶助費の中で、家賃以外に食費、光熱費、通信費、日用品費などを振り分けて、無理のない範囲で生活設計を立てています。「今月は食費を少し節約して、来月新しい服を買おう」といった計画も立てられるようになりました。

特にありがたいのは、冠婚葬祭や急な出費があった時に相談できることです。先日、親戚の結婚式があった時も、ケースワーカーさんに相談したら「一時扶助」という制度を教えてもらえました。

お金に追われる生活から、お金を管理する生活に変わったことで、精神的にも大きく成長できたような気がします。「貧乏だから何もできない」ではなく、「限られた中でも工夫すれば色々できる」と前向きに考えられるようになりました。

趣味や学習への意欲：心の豊かさを取り戻した

生活が安定したことで、久しぶりに本を読んだり、趣味のことなどを考える余裕が生まれました。受給前は「生きること」で精一杯でしたが、今は「楽しむこと」「学ぶこと」にも時間を使えるようになりました。

図書館に通うようになったのは、受給開始から1ヶ月後のことでした。久しぶりに本を手に取って、活字を追っている時間が、こんなにも心を豊かにしてくれるとは思いませんでした。

料理のレシピ本、資格取得の参考書、小説など、色々なジャンルの本を読むうちに、「やってみたいこと」「学んでみたいこと」がたくさん見つかりました。

最近は、パソコンの基本操作を学ぶため、市民講座にも通い始めました。参加費は月1000円と安く、同年代の人たちと一緒に学ぶのがとても楽しいです。

「生活保護を受けているから何もできない」のではなく、「生活が安定したからこそ、新しいことに挑戦できる」と前向きに考えられるようになったんです。

将来への希望：自立に向けた準備

生活保護を受けることで、将来への希望も持てるようになりました。以前は「明日をどう生き延びるか」しか考えられませんでしたが、今は「半年後、1年後の自分はどうなっていたいか」を考える余裕があります。

ハローワークにも定期的に通うようになりました。以前は「生活保護を受けている」ことを恥ずかしく思っていましたが、今は「自立に向けて頑張っている」という前向きな気持ちで就職活動に取り組んでいます。

ケースワーカーさんも就職活動を応援してくれて、「焦らず、自分に合った仕事を見つけましょう」と励ましてくれます。面接に行く時のスーツ代や交通費についても相談に乗ってもらえるので、とても心強いです。

「生活保護は一生続くもの」ではなく、「人生を立て直すための一時的な支援」だと考えるようになりました。今は安心して生活しながら、着実に自立に向けた準備を進めています。

同じ不安を持つあなたへ

「生活保護で本当に生活できるのか？」「惨めな思いをするのでは？」と不安に思っているあなたへ。

私も受給前は同じような不安を抱えていました。でも実際に受給してみると、想像していたような「惨めな生活」ではありませんでした。むしろ、人間らしい当たり前の生活を取り戻すことができたんです。

確かに贅沢はできませんが、栄養バランスの取れた食事、安心して眠れる住まい、病気の時の医療、そして将来への希望。人として最低限必要なものは、きちんと保障されています。

何より大切なのは、生活が安定することで心に余裕が生まれることです。お金の心配ばかりしている状態では、前向きなことを考える余裕はありません。でも安心して生活できる環境があれば、きっと希望も見えてくるはずです。

一人で悩まず、まずは相談してみてください。きっと今より良い生活が待っているはずです。

安心して生活するためのサポートをします

「生活保護で実際にどんな生活ができるの？」「受給後の不安を解消したい」「具体的な生活費の内訳を知りたい」

そんな疑問をお持ちの方へ。ほごらんどでは、元ケースワーカーなど経験豊富な相談員が受給後の実際の生活について詳しくご説明いたします。

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「受給後の生活が不安」という方には、元受給者の体験談もお聞かせできます。安心して新しい生活をスタートできるよう、あなたの不安にしっかりとお答えします。