【実話】パワハラ、うつ病発症で家賃も払えない…絶望した僕が、生活保護で人生をやり直すまで

「仕事に行くのが怖い」「自分はもうダメかもしれない」そんな不安を、一人で抱えて苦しむ若者がいます。

今回お話を伺ったのは、Yさん（仮名、20代）。やっとの思いで入社した会社でのパワハラにより、うつ病を発症し、毎日の生活もままならなくなってしまいました。

家賃も払えず、電気もガスも停止寸前、絶望の淵に立たされたYさんが、どうやって生活保護と向き合い、人生の再出発を決意したのか。Yさんの赤裸々な軌跡を紹介します。

ほごらんどの支援に対する感想

仕事に行く気がない人って言わないで

大学を卒業して、誰もが知っている会社に入るんだって夢を描いていました。でも、現実は甘くなく、何十社も受けても全部落ちました。それでも、「いつか正社員になれる」と信じて、アルバイトを掛け持ちして生活を支えていました。

そして、やっとの思いで入社できた会社。しかしそこで待っていたのは、想像を超える日々でした。上司からの理不尽な叱責や過剰な業務の押し付けが毎日続き、小さなミスでも大声で怒られ、心が休まる時間はありません。

朝、目覚めるとまず「今日、あの上司にどう対応しよう」と考え、吐き気や動悸を感じながら出社する毎日でした。家に帰るとゴミ出しもできず、部屋は散らかり、洗濯もたまる一方。食事も簡単なもので済ませることが多く、生活全体が止まったように感じました。

体調はどんどん崩れ、眠れず、食欲もなくなっていきました。仕事を休むことも後ろめたく、家に閉じこもってはスマホを眺め、ため息をつく毎日。気づけば、生活のリズムも乱れ、心身ともに限界に近づいていました。

正直、周りからは「やる気がない」「甘えている」と思われるかもしれません。でも実際は、心が壊れかけていて、外に出て働くエネルギーが全く残っていなかったのです。頑張ろうとしても、体も心もついてこず、毎日ただ生き延びるのが精一杯でした。

限界に達した心と体 — うつ病と生活の崩壊

ある朝、布団から起き上がれなくなりました。体が鉛のように重く、出社の準備をしようとしても頭が真っ白になって動けない。食欲もなく、夜は眠れてもすぐに目が覚めてしまう。

小さな不調が積み重なり、「自分は怠けているだけなのかもしれない」という罪悪感が強まっていきました。

意を決して心療内科を受診したところ、告げられたのは「軽度のうつ病」という診断でした。医師からは「決して甘えではない。まずは休養が必要です」と言われ、薬を処方されました。

その言葉に少し救われた気持ちになった一方で、「もう働けないのか」という不安が押し寄せてきました。

結局、会社を続けることは難しく、退職を選ばざるを得ませんでした。収入が途絶えると、生活はあっという間に苦しくなり、家賃や光熱費の支払いに追われる日々が始まりました。

「どうしよう、このまま生活が立ち行かなくなるのでは」と、不安と焦りで夜を過ごすことが増えていきました。

死にたいと思った夜、相談できたことで救われた

「このままでは本当に死んでしまうかもしれない――」そんな考えが、頭から離れなくなりました。ぼんやりとスマホをスクロールしていると、「生きるのがつらい」と検索していました。

たどり着いたのは、生活保護について紹介している「ほごらんど」というサイトでした。そこに書かれていたのは、僕と同じように精神的な不調で仕事を辞め、生活が困窮した人のインタビュー記事でした。

読み進めるうちに、そこに書かれている内容が、まるで僕自身の日記のように思えてきたんです。誰にも言えなかった心の声が、そこにはありのままに綴られていました。

「ああ、僕だけじゃなかったんだ」。そう思えた瞬間、張り詰めていた何かがプツンと切れ、涙が止まりませんでした。それは、誰かに見つけられたような、心の奥底が救われるような、不思議な感覚でした。

記事にはLINEで相談できるフォームがありました。震える手で、これまでの出来事を書き込みました。「パワハラで仕事を辞め、もうお金がありません。自分はもうダメかもしれません」。そう書き終えて送信ボタンを押すと、すぐに返信が来ました。

「死にたい」が「生きたい」に変わる瞬間

「ほごらんど」のサポートは、ただ制度を案内するだけではありませんでした。僕の心身の回復を第一に考えてくれたんです。

家賃を滞納し、満足に食事がとれていなかった僕に、まず提案してくれたのが食料支援でした。 その日の夜、久しぶりに温かいご飯を食べられたんです。あの時、「僕の人生はまだ終わっていなかったんだ」と心から思えました。

精神科を受診するためのサポートをしてくれたり、僕一人ではどうにもならなかった生活リズムの改善まで、具体的に手伝ってくれました。

生活保護の申請手続きは、何から手をつければいいのか全くわかりませんでした。 でも、必要な書類のリストアップから書き方まで、すべてサポートしてくれたんです。役所に一緒に行ってくれたので、安心して手続きを進められました。

中でも一番ありがたかったのは、ケースワーカーさんとの面談対策です。正直、面談で「なぜ働かないのか」と聞かれるのが一番怖かったんです。でも、事前に面談で正直に話すべきこと、聞かれたことにどう答えるか、丁寧に練習してくれました。

こうした具体的な支援があったからこそ、「死にたい」としか思えなかった僕の心に、少しずつ「生きていたい」という感情が芽生え始めたんです。

正直に話せる安心感が、前に進む力になった

教えてもらった通りに市役所の福祉課へ行きました。担当のケースワーカーの方に「25歳で、若いのに、なぜ生活保護を？」と聞かれて、正直心が折れそうになりました。

でも、事前に練習していたおかげで、自分の状況を正直に話すと理解してもらえました。 手続きは書類も多く大変でしたが、ほごらんどの担当の方が不安を一つひとつ解消してくれました。

「この書類はどう書くんですか？」「次はどこに行けば？」と何度質問しても、嫌な顔ひとつせず丁寧に答えてくれたおかげで、無駄なくスムーズに手続きを進められました。

生活保護を受けてからも葛藤はありました。電車やスーパーで「自分は税金で生きている」と思うと胸が苦しくなりました。

でも、ケースワーカーさんやほごらんどの相談員さんの応援メッセージが、心を支えてくれました。「あなたは今、次のステップに進むための準備期間にいるだけです」という言葉が、少しずつ前向きになる力になったのです。

手続きがスムーズに進み、生活の目処が立ったことで、ようやく心と体のケアにも目を向けられる余裕ができました。次のステップとして、医療機関での定期健診に通うことを始めました。

うつの定期健診で少しずつ回復、医療費もゼロで安心

生活保護を受けたことで、まず大きな安心感を得たのは医療面でした。これまでお金のことがネックで薬を途中でやめたり、受診を先延ばしにしたりしていましたが、医療券のおかげで精神科を定期的に受診できるようになったんです。

初めて診察室に入ったときは、心臓がドキドキしていました。体調や気持ちの状態を正直に話すと、医師は淡々と、しかし丁寧に「これは症状の一つです。まずは休養と薬で調整していきましょう」と伝えてくれました。その言葉だけでも、抱えていた不安が少し軽くなった気がしました。

処方された薬は、生活保護を利用しているため自己負担はゼロ。お金を気にせず通院できることが、精神的にも大きな支えになりました。

通院を重ねるごとに、夜眠れる日が増え、気持ちの浮き沈みも少しずつ落ち着いていきました。朝、布団から起き上がるのがつらくても、「病院に行けば少しずつ良くなる」と思えるだけで、行動する力が生まれました。

こうして、医療面での安心が日常生活の回復につながり、生活のリズムも整い始めました。

生活保護が、僕の人生の正解だった

生活保護を受けて、毎月約14万円(家賃・生活費込み)が支給されるようになり、金銭的な不安から解放され、精神的にもずいぶん楽になりました。

医療面でも安心できたことが大きく、心に余裕が生まれたことで、日常生活や将来に向けた行動に少しずつ踏み出せるようになったんです。おかげで、うつ病の症状も徐々に回復傾向にあり、無理のない範囲で就職活動を再開しています。

就労支援プログラムにも参加し、履歴書の書き方や面接の練習をしています。中古ですが、スーツも買うことができました。もう、毎日が怖くて仕方なかったあの頃とは違います。

もし、僕みたいに一人で頑張りすぎて、もうどうしようもないと思っている若者がいたら、どうか一人で抱え込まないでください。まず相談できる場所を見つけてほしいです。

生活保護は、決して恥ずかしいことじゃない。次のステップに進むための、大切な選択肢なんです。僕は、あの時勇気を出して、「ほごらんど」に相談しました。

誰にも言えなかった苦しみを、匿名で打ち明けることができた。そして、市役所の福祉課へ行く一歩を踏み出すことができました。あの時の自分に言ってあげたい。「大丈夫、一人じゃないよ」と。

僕がそうだったように、あなたもきっと、立ち直るきっかけを見つけられます。まずは、誰かに頼る勇気を出してみてください。その一歩が、きっと未来を変えてくれるはずです。

人生逆転への第一歩を踏み出しませんか？

「もうどうしようもない」「自分には生きている価値がない」そんな思いを抱えているあなたへ。

ほごらんどでは、生活保護制度を利用しながら、自分の生活を立て直すための「サポート」として、無料相談を提供しています。

相談方法
電話	03-6737-7589  (受付時間 10:00~19:00)
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