【人生逆転】生活保護から宅建取得で年収500万！夢のマンション購入まで

「生活保護を受けると、もう立ち直れないのでは…」そんな不安な声も聞かれます。制度を利用することで働く意欲がなくなるのでは、と迷い続けている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、ほごらんどを通じて相談し、市役所での申請から受給開始、さらに宅建資格の取得を経て、不動産業界で年収500万円を達成されたMさんにお話を伺いました。

申請当初の不安、受給中の生活、資格取得の努力、そして就職から完全自立までの歩み――Mさんが実際に経験した道のりを、ありのままに紹介します。

ほごらんどの支援に対する感想

地獄の底：貯金残高347円、家賃3ヶ月滞納

3年前、私の通帳残高は347円でした。IT企業でシステムエンジニアとして働いていましたが、過労でうつ病を発症し、会社を退職せざるを得なくなりました。

失業保険が切れた後も就職活動を続けましたが、面接で「前職の退職理由は？」と聞かれる度に、「うつ病で…」と答えるのが辛くて仕方ありませんでした。書類選考すら通らない日々が半年間続きました。

家賃7万2千円のマンションの支払いは既に3ヶ月滞納していました。大家さんからは「今月中に払えなければ退去」と最後通告を受けていました。電気とガスは既に止められ、水道も停止寸前の状態でした。

コンビニ弁当すら買えず、近所のスーパーの見切り品をかき集める生活でした。1日1食、もやしと卵だけの炒め物で空腹をしのいでいました。「このまま路上生活になるのか…」本気でそう思っていました。

プライドが邪魔して「生活保護なんて」と思っていましたが、ついに覚悟を決めました。「死ぬよりマシだ」と、まずはネットで見かけたほごらんどへ相談の電話をかけたのです。

担当のスタッフから「一緒に市役所へ行きましょう」と言ってもらえたことで、ようやく申請に踏み出す勇気が持てました。

恥ずかしさの先にあった、通帳に映る安心感

市役所の福祉課に行くまで、何度も引き返そうとしました。「元SEが生活保護なんて恥ずかしい」「同世代の職員に見下されるのでは」…頭の中は不安でいっぱいでした。

受付で「生活保護の相談を…」と小声で伝えるのがやっとでした。案内された個室で、50代くらいの女性ケースワーカーに現状を説明しました。

「SE経験があるなら、IT関連での復職も考えられますね。でもまずは安心して生活できる環境を整えましょう」この言葉に救われました。責められるどころか、将来の可能性まで示してくれたのです。

申請から2週間後、受給決定の通知が届きました。生活扶助83,000円、住宅扶助53,700円。手取りで136,700円の支給でした。

初回の支給日、ATMで通帳を見た時、数字が信じられませんでした。「約14万円」。久しぶりに見る大きな金額でした。

その足でスーパーに向かい、久しぶりに肉と野菜を買い物かごに入れました。レジで「2千円です」と言われても、財布の中身を気にしなくて済む。この安心感は、お金では買えないものでした。

安定した生活：心の余裕が生んだ新たな目標

生活保護を受給してから1ヶ月、人生で久しぶりに「今日食べるものがある安心感」を味わいました。1日3食、栄養バランスを考えた食事。夜は電気をつけて本を読み、朝は目覚まし時計で起きる。そんな当たり前の生活が、どれほど贅沢だったかを痛感しました。

体調も徐々に回復してきました。医療扶助で精神科にも通い、「軽度のうつ病は完全に改善しています」と診断されました。睡眠薬なしでも眠れるようになり、朝起きるのも苦痛ではなくなりました。

生活が安定すると、「将来のこと」を考える余裕が生まれました。ケースワーカーさんに「SE復帰を考えています」と相談すると、「素晴らしいですね。でも、今度はもっと安定した働き方を考えてみませんか？」と提案されました。

「不動産業界はどうですか？宅建士の資格があれば、年収400〜500万円も十分可能です。しかもIT業界より残業が少なく、長く働けます」

この一言が、私の人生を変えました。「宅建士」という言葉は聞いたことがありましたが、詳しくは知りませんでした。その日から図書館で不動産業界について調べ始めました。

宅建受験への挑戦：生活保護中の本格勉強

「宅建士になる」と決めたのは、受給開始から3ヶ月後でした。まず図書館で宅建の参考書を借りて読んでみましたが、「民法」「宅建業法」「建築基準法」…見たことのない専門用語ばかりで、最初は面食らいました。

でも、システムエンジニア時代に培った「論理的思考」と「継続学習」の経験が活かされました。毎日6時間の勉強時間を確保し、午前中は図書館、午後は自宅で集中して取り組みました。

参考書代として月1万円を生活費から捻出するのは正直きつかったですが、「将来への投資」と割り切りました。基本テキスト、問題集、過去問集、法改正テキストを順次購入し、体系的に学習を進めました。

特に力を入れたのは過去問演習です。過去10年分、約500問をすべて3回以上解きました。間違えた問題はノートに整理し、理解できるまで繰り返し勉強しました。

勉強を始めて6ヶ月後、初回の模擬試験で37点中30点を獲得。合格ラインの35点には届きませんでしたが、確実に実力がついていることを実感できました。

ケースワーカーさんも「毎日規則正しく勉強されている姿を見ていて、きっと合格されると思います」と励ましてくれました。この言葉が、最後の追い込みへの大きな力になりました。

合格発表の日：人生が変わった瞬間

宅建士試験当日、会場には1000人以上の受験者がいました。老若男女、様々な職業の人たちが同じ目標に向かって挑戦している光景に、「自分も頑張ろう」と勇気をもらいました。

試験時間2時間。50問すべてに集中して取り組みました。手応えは「微妙」でした。35点前後だと予想しましたが、確信は持てませんでした。

合格発表まで1ヶ月半。その間も次のステップの準備として、不動産会社の求人情報をチェックしていました。「宅建士募集」「未経験歓迎」「年収400万円〜」という求人を見つける度に、「もし合格していたら…」と期待と不安が入り混じりました。

そして発表の日。インターネットで受験番号を検索すると…ありました。自分の番号が画面に映った瞬間、思わず「やった！」と声に出してしまいました。

点数は38点。余裕の合格でした。1年間の努力が報われた瞬間でした。

ケースワーカーさんに報告すると、「本当におめでとうございます！これで就職活動も有利に進められますね」と一緒に喜んでくれました。生活保護を受けながらも、新しい可能性を切り拓けたのです。

就職活動：宅建士として再スタート

宅建士合格から2週間後、本格的な就職活動を開始しました。「宅建士」という武器があることで、書類選考の通過率が格段に上がりました。

最初に内定をもらったのは、地元の中堅不動産会社でした。面接で「なぜ不動産業界を選んだのですか？」と聞かれた時、正直に「生活保護を受けながら宅建を取得し、人生を再建したい」と答えました。

社長は「素晴らしい努力ですね。うちは実力主義です。頑張り次第で年収500万円も可能ですよ」と言ってくれました。初任給は月25万円。賞与年2回で年収350万円からのスタートでした。

就職が決まった時、ケースワーカーさんとの最後の面談がありました。「生活保護は卒業ですね。でも何か困ったことがあれば、いつでも相談してください」と言ってくださいました。

「ありがとうございました。この1年間で人生が変わりました」と心から感謝を伝えました。

就職初日、スーツを着て出社する時の気持ちは忘れられません。久しぶりの「働く喜び」を実感しました。同僚たちも温かく迎えてくれ、宅建の知識を活かして即戦力として評価されました。

売上実績を積み重ね：年収500万円達成

不動産会社で働き始めて1年目、売上3000万円を達成しました。宅建の知識に加えて、SE時代の論理的思考力がお客様との商談で威力を発揮しました。

「この物件の法的制限は？」「住宅ローンの金利計算は？」といった質問に、正確かつ迅速に答えられることで、お客様からの信頼を得ることができました。

2年目には売上5000万円を達成。会社から「優秀営業賞」をいただき、基本給も月30万円にアップしました。賞与も大幅に増額され、年収は480万円になりました。

そして3年目、ついに年収500万円の大台に到達しました。売上7000万円、基本給月32万円、賞与年3回で、手取りでも月35万円程度になりました。

3年前、通帳残高347円だった自分が、今では年収500万円。同世代の平均年収を上回るまでになりました。

マンションも購入しました。3LDK、築浅で月々のローン返済は8万円。生活保護時代に住んでいたアパートより広く、設備も充実しています。「自分の家」を持てた時の感動は言葉では表現できません。

貯金も順調に増え、現在は300万円まで貯まりました。緊急事態に備える安心感と、将来への希望の両方を手に入れることができました。

振り返って：生活保護は「人生再建の基盤」だった

今振り返ると、生活保護を受けた1年4ヶ月間は「人生で最も重要な準備期間」でした。あの制度がなければ、間違いなく路上生活になっていたでしょうし、宅建士になることもなかったでしょう。

生活保護は「恥ずかしいもの」ではありませんでした。安定した生活基盤があったからこそ、勉強に集中でき、新しいキャリアを築くことができたのです。

ケースワーカーさんの存在も大きかったです。単なる事務手続きの担当者ではなく、人生相談の相手として、いつも親身になって支えてくれました。「きっと大丈夫ですよ」という言葉に、どれほど勇気づけられたことか。

医療扶助で精神科に通えたことも重要でした。うつ病を完治させ、健康な状態で新しいチャレンジに取り組めたからこそ、結果を出すことができました。

今では毎月、生活保護制度への感謝の気持ちを込めて、自治体に寄付をしています。微々たる金額ですが、「次に困っている人のために使ってください」という思いを込めています。

同じ境遇の人へ：諦めないで、必ず道はある

今、貧困や失業で苦しんでいる人へ伝えたいことがあります。「生活保護は恥ずかしいことではない」「一時的な支援を受けることで、必ず人生は好転する」ということです。

私も3年前は「人生終わった」と絶望していました。でも生活保護という安全網があったからこそ、冷静に将来を考え、新しいスキルを身につけ、キャリアチェンジを実現できました。

大切なのは「制度を利用している間に、次のステップの準備をする」ことです。私の場合は宅建でしたが、人それぞれに合った道があるはずです。資格取得、職業訓練、スキルアップ…選択肢はたくさんあります。

「働く意欲をなくす」という批判もありますが、それは間違いです。安心して生活できる基盤があるからこそ、より高い目標に挑戦できるのです。

もしあなたが今、人生の底辺にいると感じているなら、それは「上昇するためのスタートライン」なのかもしれません。諦めずに、まずは安全な場所で力を蓄えることから始めてください。

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「人生をやり直したい」「でも今の状況では何もできない」「生活保護について詳しく知りたい」そんな思いを抱えているあなたへ。

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